第123回全国吟道大会(北海道)

もどる

第百二十三回全国吟道大会に出場して

                              師範 齋藤友岳

  平成二十四年十月十四日(日)さっぽろ芸術文化の舘ニトリ文化ホールにて標記の大会が開催されました。独吟の部に出場される指導者の奥岳昌先生と私達合吟チーム十名は、前日のうちに神戸空港を飛び立ちました。

 

 大会当日の朝は冷たい小雨模様でしたが、宿泊ホテルの隣が会場だったので、大して濡れることもなく移動できました。午前九時半、開催地代表、札幌岳風会会長の歓迎の辞で幕が開き、開会式のあと合吟、独吟、そして全国から勝ち抜いて来た十八チームによる競吟決選へとプログラムは進行していきます。私達の出番は競吟七番目。リハーサル室での練習はバッチリでしたが・・・。少し悔いが残ってしまいました。やはり本番は難しい!競吟決選のあと、青年構成吟「幕末のジャンヌダルク・新島八重」をじっくり聴かせて頂き、昼食休憩に入りました。

 

 午後からの式典のあと、独吟の部。さすが、全国から選ばれた吟士の方達は伴奏なしの二句三息で堂々と吟じられ、会場内は独特の空気に包まれてしまいました。いよいよ奥岳昌先生の出番です。朗々とした吟声に周りの席からも感嘆の声が聞こえ、大きな拍手が送られておりました。長きにわたり、体調不良をおしてご指導下さった先生への感謝の気持ちと、私達にお手本を示して下さっているそのお姿に胸が一杯になりました。

 午後からの構成吟は「翔け!北海道・北国の四季を謳う」と題して景色のスライドを背景に、石川啄木作「ふるさとの山」

  ふるさとの山に向かひていふことなし ふるさとの山はありがたきかな

を、八名の「手話吟」という形で吟じたり、また、十五名での短歌の合吟等もぴったりと合って素晴しく、全体に格式高い厳粛なる吟道大会という印象を受け、久々に感動いたしました。

 会は順調に流れ、次回開催地の長野岳風会会長より、「来年の十月二十日(日)は信州の秋を満喫して下さい」との挨拶があり、閉会式となりました。

審査委員長、吉岡岳東先生による競吟審査講評は次の通りです。

●今回よりマイク無しで行ったため、ばらつきがよくわかった。
●二句三息の正統吟プラス、詩情を大切にした合吟に変わってきた。

●理想的なタイムで、全チームが一分三十秒台であった。
●会場の聴きマナーが良かった。
作者名(伊藤博文)の読みをもっと丁寧に読んでほしいと思うチームがあった。
●全体にレベルが高く接戦で、素晴しい全国大会の合吟であった。

 

 十六時三十分、万歳三唱にて大会が終了し、その日は札幌の奥座敷「定山渓」にて一泊。翌日は気温もぐんと低く寒い朝でしたが、ひんやりと清々しい空気の中、観光バスにて朝里峠を越え朝里ダムの横を通り、今年は紅葉も少し遅れ気味らしい、うっすらと色づいた木々と日本海を遠くに眺めながら、小樽へと向かいました。小樽の町をのんびりと散策後、お土産もしっかりと抱え、新千歳空港より無事、神戸に帰着致しました。

 今回の全国大会では、残念ながら入賞には届きませんでしたが、良い経験と勉強をさせて頂き、又、メンバー全員が揃って元気に出場できたことは何よりの喜びでした。楽しい思い出も出来ましたこと感謝致しております。

 会長立脇岳堯先生、名誉会長向田岳陞先生、副会長岩野岳照先生始め諸先生方には温かい励ましのお言葉を頂き、厚く御礼申し上げます。