平成26年度少年青壮年部勉強会開催ルポ

  三伏の候、連日真夏日および猛暑日が続く7月27日、兵庫中央岳風会 少年・青壮年部勉強会が兵庫勤労市民センターにおいて開催された。
 講師には渉外部長であり、各種コンクールにおいてご活躍されている菅岳梢先生が当たられ、先生の長年に亘る経験に基づく解りやすい丁寧な講義から始まった。
 
  上手に吟ずるには、「声」「節」「読み」この三つのバランスが大事。
 まず「声」だが、声は音色。大きいだけでも、高いだけでもだめ。腹式呼吸とよく言われるが、これがなかなか難しい。息は吸ったら必ず肺に入る。お腹で吸うということはどういうことかというと、息を吸った時お腹を膨らませ、横隔膜を下げて肺にいっぱい空気を入れるということ。お腹で吸って、止めて、自分でコントロールして出す。声に響きと芯を作るということが大事。
 上手な人の吟を聞くとぴんとした声。それにはやはり訓練がいる。自分でいろいろ考えながらいろいろ出してみる。どういうふうに出した時が一番良い声か、響きのある声かを探す。自分で一生懸命練習するということがすごく大事。
 次に「節」。これも生まれつきというか、演歌の人みたいにきれいにこぶしが回る人とそうでない方がいる。私ももともとそうではなかったが、音を丁寧にたどっていくという作業、例えばおおやまの音をちゃんとたどるように最初練習した。そうしたら自然と揺れるようになっていった。先生に教えてもらうその節をきっちりとたどって、練習していくうちに良くなってくると思う。
 また節に強弱をつけるということがすごく大事。下ろした時と揺る前のこの強弱だけで、ものすごく吟が違ってくる。それと揺る前に広げる。普通の平揺りでも、その節の中でも強弱を付けるということがすごく吟の印象を変え、締りのある吟になってくる。揺る時は声のこともあるが、とにかく力を抜く。力を抜かないと声はのびない。力を抜いて、お腹で吸って、止めて、力が入っているのはお腹だけ。それも私は力を入れなくても良いと思う。胸より下の自分の一番良いところに意識をずっと持っておき、それで体の力は抜く。そしたらよく伸びる良い声が出ると思う。力が入ったままではきれいに揺れないので、揺る時はとにかく力を入れないということ。これだけでもだいぶ吟の印象が違ってくる。
 もう一つは「読み」。コンクールだけに関して言えば、声の良い人が有利だが、声とか節とかに気を取られ、読みが疎かになっている人が多いような気がする。ただ強く読むのではなく、詩吟は詩を吟ずるのだから、詩の意味がちゃんと伝わらないと、節が良くても声が良くてもだめで、読みが変だと詩吟が台無しなる。なんとなく読むのではなく、私もそんなに詩の意味とか背景とかを勉強するわけではないが、通釈とか意味を考え、頭に置いて読む。そうすると説得力が違ってくる。
 それと節は母音に返して母音で押すが、読みは子音で読んで母音で引く。ローマ字で書いた時のかきくけこのKとか、たちつてとのT。これを意識すると読みが違ってくる。力を入れて読むのではなくはっきりと読む。しっかり口を開け閉めして、子音をはっきり出すこと。子音で読んで母音で返して節をつける。例えば静夜思とかそんなに強吟ではない優しい吟があるが、優しいから優しく読むのではなく、そういう詩でも読みはしっかり読んだ方が良いと思う。
 間とか音程とか大事なことは他にもあると思うが、以上の三つのバランスが取れたら、聞きやすい良い吟になると思います。

 引き続き勉強会参加者の個別指導が行われた。吟を聞いて頂きこれへの具体的指導に加え、揺りには強弱をつける。引きは最後小さくならず大きくするまたは大きいまま止める。また和歌の間の取り方等々。
  
   
   
   

 個別指導のあと発声についてのお話を頂いた。
 詩吟を始めて10年位の時、教えてもらったことが私にはすごくあっていた。それは上下に意識を取るということ。最初が胸の上くらいの位置として、高い音ほど意識を下げる。おおやまで高い音のところをのばすとき意識を下げる。そしたら音が広がる。おおやまの記号があんな風に書いてあるので、上に意識が行きがちだが、それでは喉が詰まって高い音が出にくい。下げると喉が開く。私の場合そうで、他の人は違う感覚があるかもしれないので、すべての人に合うかどうかはわからないが、やってみられてはどうだろうか。前へ押すとやっぱり喉が詰まる。私はこの上下に取るのがやりやすいので、そのようにしている。
 おおやまは細いままでは魅力がないので、広げて迫力を出す。節も強弱をつける。揺る時は軽く、力を入れない。低いところでも揺る前にふくらませる。基本的に揺る前に大きくする。上がるところも揺るところは細くし、のばすところは広げる。そういう感じで強弱を付けると、吟全体の印象が変わってくると思う。声は強い方が良いし、出さないといけないが、控えるところもあって魅力が出てくるのではと思います。

 最後に参加者からの質疑へ丁寧な回答があり、勉強会を終了した。
                                                   (広報部)